大腸カメラ
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特徴
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- 専用ラウンジで、安心して下剤を飲むことができ、おひとりずつ専用のトイレを使っていただけます。
- 下剤は自宅で飲みたい、たくさんの水分(下剤)を飲むのが苦手、などのご要望があれば、他の前処置方法をご提案しますのでご相談ください。
- 苦痛に配慮し安心して検査を受けていただけるよう体制を整えています。
- 検査後、ゆっくり休んでいただけます。
- 検査の不安が強い方や高齢者の方など、ご希望や必要に応じて検査後入院での対応も可能です。
- 医師と相談のうえ、胃・大腸カメラ同日での検査も可能です。
大腸カメラとは
肛門から内視鏡を挿入して、直腸から盲腸まで大腸全域の粘膜を調べる検査です。大腸内視鏡の先端部径は約11~13㎜です。
モニター画面で病変や異変を観察でき、大腸がんや大腸ポリープを発見するのに有効な検査とされています。疑わしい部分の組織の採取(生検)や、可能であれば内視鏡によるポリープや早期大腸がんの切除や処置ができます。
大腸ポリープ切除
大腸検査では、40歳以上の方の半数以上に大腸ポリープがみつかると言われています。
そのほとんどが、腺腫という腫瘍性のポリープ(良性でも大きくなると癌化するもの)です。当院では、5mm以下の小さな腺腫であっても、積極的に切除術(ポリペクトミー)を行うことで、患者様の負担が最小限のうちにがんの予防に努めることを方針としています。また、1㎝以下の大腸ポリープは『コールドポリペクトミー』という電流で焼き切らない安全性の高い方法で切除しています。
1㎝~2㎝程度までのポリープは、内視鏡粘膜切除術(EMR)というポリープの下に生理食塩水を注入して浮かしてから、電流を掛けて焼き切る方法で切除します。切除する際に痛みが伴うことはありません。治療後1週間はお食事や運動などに気を付けていただく必要があります。
なお、70歳以上の方や2㎝を超える大きなポリープ切除は術後入院が必要となりますので、詳しくはお問合せください。
また、当センターで切除困難なポリープや、粘膜の下まで入り込んでいる可能性がある大腸がんなど外科的治療や高度な内視鏡治療が必要となった場合は、速やかに近隣の高次医療機関へご紹介します。
次のような方には大腸カメラをお勧めします
- 便潜血検査で陽性となった、CEAやCA19-9などの腫瘍マーカー数値が高い
- 以前に大腸ポリープを指摘されたり切除されたことがある
- お腹の痛み・張り・不快感がある
- 下痢・便秘などの便通異常がある
- 便が細い、すっきり出ない
- 血便がある
- 血縁者に大腸癌に罹った人がいる
- 40歳以上で大腸カメラを一度も受けたことがない
大腸カメラでわかる主な病気
大腸ポリープ
大腸粘膜の一部がいぼ状に隆起したものを大腸ポリープと言います。
大腸ポリープは腫瘍性ポリープ(大きくなるとがん化するもの)と非腫瘍性ポリープ(がん化しないもの)に大きく分けられ、腫瘍性ポリープはさらに悪性腫瘍(がん)と良性腫瘍(腺腫)に分けられます。
基本的に自覚症状がなく、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)をして、偶然みつかるという方がほとんどです。そのため、定期的に内視鏡検査を受け、大腸ポリープ(良性の腺腫)が大きくならないうちに切除することは将来の大腸がんの予防になります。
大腸がん
大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、良性ポリープ(腺腫)ががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。
早期の大腸がんでは自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出てくることがあります。
代表的な症状としては、血便や排便習慣の変化(便秘、下痢)、便が細くなる、残便感、貧血、腹痛、嘔吐などです。このような症状がある場合は、速やかに消化器内科を受診し、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を受けていただくことをお勧めします。
潰瘍性大腸炎・クローン病
潰瘍性大腸炎とクローン病は、消化管に炎症が起こることで、下痢、血便、腹痛、体重減少、発熱などの症状を来す病気です。
以前は原因不明とされていましたが、近年、医学の進歩に伴い、体内で免疫異常が起こり、発症することがわかってきました。
若い人に発症することが多く、患者数は年々増加傾向にあります。
潰瘍性大腸炎もクローン病も、医療費の一部を国が補助する特定疾患(いわゆる難病)に指定されており、病状が悪い時期(活動期)と落ち着いている時期(寛解期)を繰り返すことが多いことから、治療を長期間継続する必要があります。
最近では、薬剤の進歩により、外来で症状をコントロールできる患者さんが多くなってきましたが、コントロール不良な場合は、入院や高次医療機関での専門的な治療が必要となります。
感染性腸炎
感染性腸炎とは、体内に細菌やウイルスなどの病原体が腸管内に侵入し、増殖して発症する病気です。
病原体に汚染された食べ物から感染(経口感染)したり、病原体が付着した手で口に触れることにより感染(接触感染)したりします。
1年中みられる病気ではありますが、季節によって感染する病原体が異なります。
主に夏には細菌性腸炎が、冬から春にかけてはウイルス性腸炎が多くみられます。
予防としては、手洗いの徹底や食品の加熱処理、水分補給などが重要です。
また、下痢、発熱、腹痛、嘔吐、血便といった症状を認めた場合には、早めの診断と適切な治療が求められます。
虚血性大腸炎
虚血性(きょけつせい)大腸炎(血管に十分な血液が通らなくなることを虚血といいます)は、大腸の粘膜の中の血管に十分な血液が通らなくなることで生じる病気です。
高齢者や、高血圧、糖尿病、腎臓病、動脈硬化、脳血管障害、心不全などの病気にかかっている方が発症しやすいといわれていますが、便秘や重度の脱水があれば、若い人でも発症する場合があります。
突然の強い腹痛(身体の左側に多い)に続いて下痢が起こり、徐々に血便がみられるようになるのが典型的で、吐き気や冷や汗を伴うこともあります。
多くの場合は、腸管を安静にする食事指導などの保存治療で回復しますが、症状が強い場合は、入院での治療(絶食と水分補給の点滴)が必要になります。腹痛や血便が落ち着いたら少量のお粥などから食事を開始し、段階的に食事の形態を変えていきます。
大腸憩室症
大腸の壁が外側の方向に飛び出して袋状の膨らみを形成している状態を大腸憩室症といいます。
憩室自体は病気ではありませんが、憩室に炎症が起きると大腸憩室炎、出血が起きると大腸憩室出血と診断されます。
大腸憩室炎は腹痛や発熱を認め、ときに虫垂炎と間違われることがありますが、大腸憩室出血の場合、腹痛を伴うことはまれで、血便が出て初めて発症に気付くことが大半です。
大腸憩室炎は絶食や抗生剤による治療が、大腸憩室出血は絶食や止血剤による治療が必要ですが、憩室炎が膿瘍化(膿の塊になる)した場合や大腸穿孔(腸に穴が開く)を起こした場合、憩室から大量の出血を認めた場合には、高次医療機関での集中治療が必要です。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群とは、特に大腸に異常がないにも関わらず、腹痛と便秘、または下痢を慢性的に繰り返す病気で、はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレス、過度な緊張、腸内細菌叢などが関係しているのではないかと言われています。
現在、過敏性腸症候群に罹っている日本人は約10~15%といわれており、20~40歳代に多くみられます。命に関わる病気ではありませんが、日常生活に支障をきたすことが少なくありません。
過敏性腸症候群と診断する際には、大腸がんや炎症性腸疾患など他の病気ではないことを、下部消化管内視鏡(大腸カメラ)などの検査で、確認しておくことが重要です。
治療は、生活習慣の改善が大切です。十分な睡眠をとり、ストレスを抱え込まない生活を送ることが大切です。また、炭水化物や脂質の多い食事、香辛料、アルコール、コーヒーにより悪化するといわれていて、これらの食品を大量に摂取したり、夜間に摂取したりすることは避けることが望ましいです。
薬物療法が必要な場合は、検査の結果からそれぞれの症状や体質にあったお薬を選ぶことが重要となります。
痔疾患
痔は男女問わず、誰でもかかる可能性のある身近な病気で、日本人の3人に1人が患っているといわれています。
「痔核(いぼ痔)」、「裂肛(切れ痔)」、「痔ろう(あな痔)」の3つに分けられ、もっとも多くみられるのが「痔核(いぼ痔)」で、痔全体の約半数を占めています。肛門の中にとどまっているものを「内痔核(内痔核)」、肛門の外に出ているものを「外痔核(がいじかく)」と言い、水分摂取や食物繊維の接種が少ない方、お仕事などで座る時間が長い方、重たいものをもつ職種の方に起こりやすいと考えられています。
痔の治療としては、便秘を予防し、十分な水分と食物繊維を摂ること、便意を感じたら我慢しないことが大事です。肛門付近の血流をよくするため、シャワーだけではなく湯船にゆっくり入ることも大切です。
当院では、緩下剤、抗炎症作用をもつ坐薬、軟膏を使って治療しますが、外科的な治療が必要な場合は、近隣の専門医療機関に紹介させていただきます。
気を付けて頂きたいのは、肛門からの出血(血便)の原因は、痔だけではなく大腸がんやその他の病気が隠れている可能性があります。肛門からの出血があった場合、できるだけ速やかに病院を受診し、1度は下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることをお勧めします。
大腸カメラの検査時の流れ
1.日時の予約
大腸検査は事前に診察が必要ですが、まずお電話で検査日の予約が可能です。
TEL:06-6429-1463 内視鏡センター
お電話で検査日が決まりましたら、検査1週間前までに事前診察を受けてください。
直接来院していただき、まず事前診察を受けていただいてからのご予約も可能です。
なお、70歳以上の方は事前診察を受けていただいてから、検査日の予約をさせていただきます。
血をさらさらにする薬(抗血栓薬)を内服している方は、休薬が必要な場合があるため、検査1ヶ月前までの事前診察を受けていただくようお願いします。
【当センターにて腸管洗浄液を飲んでいただく場合】
2.検査前日
消化の良い食事を摂ってください。
参考:白米、お粥、食パン、薬味なしのうどん・そうめん、たまご、豆腐、脂の少ない白見魚、
一部の野菜・果物(→ジャガイモ・長芋・バナナ・りんご)、具のないゼリー など
下記の食品は控えてください。
油っこいもの(揚げ物、肉類、ファーストフードなど)
野菜、くだもの全般
こんにゃく、きのこ類、海藻類、豆類、ナッツ類
乳製品(ヨーグルト、チーズ、バター)
※当センターでは、腸内に便が残りにくいように開発された大腸検査専用の検査食をご用意しています。普段便秘がひどいなど、ご希望の方はお申し出ください。
夕食(19時頃まで)後に腸の動きを良くする下剤を服用していただきます。以降、食事を摂らないでください。
水分はしっかり飲んでください(アルコール、野菜ジュースや果実入りのジュース以外)。
事前診察の際に詳しくご説明します。
3.検査当日
起床後から検査終了まで食事を摂らないでください。水、お茶は飲んでいただいて構いません。
普段服用されている薬で心臓、血圧のお薬がある方は、起床後すぐに服用してください。
※糖尿病のお薬は飲まないでください。
当日は楽な服装、履きなれた靴でお越しください。
鎮静剤を使用される方は、ご自身の運転(自動車、バイク、自転車)による来院は控えてください。
来院後1~2Lの下剤とお水を飲んでいただきます。個人差はありますが、便が水様で透明の状態になりましたら、検査着に着替えていただきます。
4.検査時の流れ
- 検査前の問診があります。
- 検査室のストレッチャーに横になっていただき、点滴をさせていただきます。
- お体を左側に向けていただきます。
- 鎮静剤の注射を行いますので、リラックスした状態で検査を受けてください。
- 観察のみの場合は15分程度で終了します。
- 病変が疑われる場合、一部組織を取る検査(生検)や、ポリープをその場で切除する内視鏡の手術(ポリペクトミー)など、処置がある場合はさらに時間を要することになります。
5.検査後
ストレッチャーに横になったままリカバリールームに移動し、ゆっくり休んでいただきます。
その後診察室で、医師より検査結果をご説明します。
※組織を取る検査(生検)やポリープを切除した場合の病理組織検査結果は、2週間後以降に再度診察にお越しいただきご説明します。
【他の前処置の場合】
当センターで腸管洗浄液を飲んでいただく他に、自宅で下剤を飲む方法、飲む下剤の量を少なくし、高圧浣腸で腸管をきれいにする方法(ブラウン変法)など、いくつかの前処置方法を取り入れていますので、お気軽にご相談ください。
※便秘気味の方には、数日前からの緩下剤服用をお勧めしています。併せてご相談ください。
大腸カメラ後の注意点
観察のみで終わった場合は、いつも通りのお食事が可能です。
組織を取る検査(生検)をした場合は、香辛料などの刺激物、アルコールの摂取は控えてください。
大腸ポリープ切除術(ポリペクトミー)をした場合は、翌日昼頃までは消化しやすいもの(白粥、素うどん、豆腐、ゼリー、プリン、ヨーグルトなど)を取っていただき、出血や腹痛がないことを確認してから少しずつ普通の食事に戻していってください。ご不安な方には、術後食をご用意しています。
また、切除した部位からの出血を防ぐため、1週間程度、下記のことは控えてください。
- 飲酒
- 辛いものや刺激物、油っこい食事
- 激しい運動
- 腹圧がかかる動作(重労働、重たい荷物を持つ、排便時のいきみ)
- 入浴(3日間のみ シャワーはOK)
次のような症状があった場合はご連絡ください。
- 我慢できないような強い腹痛がある。
- 排泄時の出血量が多い、または出血量が増え続ける。
TEL:06-6429-1463 内視鏡センター
大腸カメラ検査の費用
1割負担 | 3割負担 | |
大腸内視鏡(検査のみ) | 2,500円前後 | 7,500円前後 |
大腸内視鏡+病理組織検査 | 3,500円前後 | 12,000円前後 |
大腸日帰りポリープ手術 | 10,000円前後 | 30,000円前後 |
大腸入院ポリープ手術 | 15,000円前後 | 45,000円前後 |
※入院される場合の個室代等は含まれておりません。
※内視鏡検査前の診察代や血液検査代は含まれておりません。
※病理組織検査とは大腸の組織を一部採取して、炎症の程度やがん細胞が含まれていないかどうかを光学顕微鏡で詳細に調べる検査です。(結果が出るまで約2週間かかります)
腹部エコー(腹部超音波検査)
超音波から発信する装置を腹部表面に当てて、内臓からの跳ね返る超音波をその装置が受け取り、電気信号にかえてモニターに内蔵の状態を写します。肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱を中心に、腹部臓器に異常がないかを調べられます。
きれいな画像が得られるように装置を体の表面に密着させるためのゼリーを塗って検査をしますが、空気のある「肺」「胃や小腸・大腸などの消化管」、石灰化の強い「骨」は見えにくい特性があります。また皮下脂肪の多い方や高度の脂肪肝がある場合も、きちんとした評価が難しい場合があります。きちんとした検査を受けるには、絶食で検査を受けていただくことも必要です。
超音波検査は非常に安全で痛みや苦痛の少ない検査です。CT検査に比べて被ばくの心配もありません。
腹部エコーでわかる主な病気
肝嚢胞(かんのうほう)
嚢胞とは水のたまった袋のことです。超音波検査をしていると10人に1人位の割合で見つかります。基本的には心配ありません。ごくまれに、嚢胞の中に細菌感染を起こして熱が出たり、嚢胞が大きくなって近隣の臓器(胃や腸)を圧迫することで痛みが出た場合は、針を刺して水を抜くことがありますが、ほとんどの方はそのままの状態(大きさ)です。ただし、念のため定期的に大きくなっていないかエコー検査してもらった方が安心です。
腎嚢胞(じんのうほう)
腎臓にできた嚢胞(水のたまった袋)のことです。これも肝嚢胞と同じで、大きくならないかどうか様子を見る程度で治療は必要ありません。問題となるのは、「多発性嚢胞腎」といって、非常に多くの腎嚢胞ができて腎臓不全となる場合ですが、これは遺伝的な要素が多く、最近は早期であれば、お薬で治療することも出来ます。
脂肪肝(しぼうかん)
肝細胞に脂肪が蓄積した(たまりすぎた)状態です。肝臓は腸から吸収した栄養を体が使いやすい形に変えたり、使われなかった栄養を蓄えたりする働き(強いて言うなら工場や倉庫といったところでしょうか)をしています。
運動もせず、アルコールを飲みすぎたり、栄養を取りすぎたりして、太ってしまうと使われなかった余分な栄養が脂肪に形を変えて肝臓の細胞に蓄えられてしまいます。度が過ぎると、肝細胞が変形し、血液検査で異常をきたします。またさらに進行すると繊維化をきたして「肝硬変」になったり、「肝臓がん」ができることもあります。まさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
体重が一番簡単な目安となりますので、毎週、曜日を決めて体重を計ることをお勧めします。
胆石・胆嚢結石(たんせき・たんのうけっせき)
胆嚢にたまった石のことです。次のような症状が無ければ、基本的に治療を受ける必要はありません。
食後みぞおちあたりに強い痛みがある(胆石発作)、痛みだけでなく吐き気や熱を伴う(胆嚢炎)、血液検査で肝臓の数値に異常がある、黄疸(身体が黄色くなる)がある方は治療が必要な場合があります。
痛みは揚げ物などの脂っこいものを食べた後に起こることが多く、胃カタルや胃けいれんと勘違いされるときもあります。
治療は手術で胆嚢ごと石を取り出します。最近は腹腔鏡という内視鏡を使い小さな傷と短い入院期間で治療ができるようになっています。
また時々胆嚢がんがみつかることがありますので、定期的にエコー検査を受けることをお勧めします。
肝血管腫(かんけっかんしゅ)
肝臓の非常に細い血管(毛細血管)が毛糸玉のように丸く集まって出来た良性腫瘍のことです。人間ドックで約1~2%の人に見つかると言われています。症状もなく、治療の必要が無い事がほとんどです。ただし、初回に見つかった時には確認のためCTやMRI(造影剤を使用した方が確実)を撮影した方が良いでしょう。診断がつけば、以後は定期的なエコー検査で大きくならないか確認するだけで良いでしょう。
この腫瘍の特徴的なこととして血流の状態によってエコーでは見えたり、見えにくくなることがあります。だから、時々「今までは異常なしと言われたのに、今年急に血管腫を指摘された」とか「昨年は血管腫があると言われたけれど、今年は見当たらないと言われた」という方をお見受けします(カメレオン・サインとも言われています)。体の向きを変えれば見えるようになる場合もありますが、大きなもの(2cm以上)でなければ慌てなくて良いと思います。
胆嚢ポリープ(たんのうポリープ)
胆嚢のポリープは、コレステロールのかたまり(コレステロール性ポリープ)で心配のないものがほとんど(大きさ2~3mmのものは、まずコレステロール性ポリープで間違いないでしょう)ですが、まれに「胆嚢がん」が含まれているので注意が必要です。
胆嚢がんを疑う所見としては「1cm以上のもの」「形が変形している(広基性、乳頭状)もの」「胆嚢内空(袋の中)が不明瞭なもの」があります。この場合はCTやMRIでの精密検査が必要です。
良性と診断されても、胃や大腸のように内視鏡生検による組織検査が出来ませんので、定期的なエコー検査を受けるようにしてください。
腹部エコー検査の流れ
検査当日の朝食はお控えください。飲水は検査の1時間前からお控えください。乳製品はとらないようお願いいたします。
検査2時間ほど前から可能な範囲で排尿を控えてください。
皮膚に検査用のゼリーを塗り、プローブ(超音波を発する探触子)を当てて検査します。約10分程度かかります。
診療実績
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
胃内視鏡検査 | 1512 | 1501 | 1476 | 1425 | 1128 |
大腸内視鏡検査 | 1202 | 1095 | 975 | 994 | 1002 |
ポリペクトミー(2cm未満) | 234 | 369 | 322 | 473 | 543 |
ポリペクトミー(2cm以上) | 4 | 8 | 6 | 15 | 8 |
ポリペクトミー(入院) | 127 | 112 | 78 | 82 | 125 |
尿素呼気試験 | 155 | 252 | 267 | 202 | 155 |
1次除菌 | 48 | 138 | 116 | 64 | 57 |
2次除菌 | 12 | 20 | 13 | 10 | 5 |
胃瘻造設術 | 30 | 21 | 19 | 16 | 7 |
担当医紹介
![]() 理事長:杉安 保宣 日本内科学会認定医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本消化器病学会専門医 近畿大学医学部 1994年3月卒業 |
![]() 医師:磯﨑 豊 総合内科専門医 認定内科医 京都府立大学医学部 2005年3月卒業 |