内視鏡センター概要

兼誠会つかぐち病院内視鏡センターは、消化管内視鏡検査を中心とした診察を行っていた 杉安クリニックが前身です。


■ 方針

○ 早期発見・早期治療を目指します。

内視鏡機器の進化・発展により小さな病変の発見が可能となり、外科的手術することなく消化管内視鏡で切除できる症例が増えてきています。
当センターではほぼ全て特殊光下で拡大観察のできる内視鏡機器を用い検査を行い、今までは見落としがちであった小さな病変や分かりにくい病変を指摘することが可能となり、早期発見・早期治療につながります。


○ スピーディーで痛みの少ない優しい内視鏡検査を提供します。

当センターでは、熟練した消化器内視鏡専門医が検査を行います。
積極的に鎮静剤・鎮痛剤を使用し、炭酸ガス(医療用ガス)を用い、内視鏡検査を行います。鎮静剤・鎮痛剤を使用することにより痛みが少なくなることはもちろん、内視鏡検査に対する恐怖心や羞恥心も減じることができます。炭酸ガスは通常使用される空気と違い、直ぐに体内に吸収されるので、腸管内のガスが軽減し検査後の腹部膨満感などの苦痛が緩和されます。


○ 十分な説明を行い患者様と情報を共有することにより、納得のいく医療を提供します。

日本人の胃癌の原因とされているヘリコバクターピロリ感染症に対しては、積極的に除菌療法を行います。杉安クリニックではヘリコバクターピロリ感染症起因の疾患として最も多い萎縮性胃炎に除菌療法が保険適応になった2013年3月から2018年12月まで一次除菌療法を1160件・二次除菌療法を236件行いました。当センターではヘリコバクターピロリ感染のチェックが即日に行える体制をとっており、直ちに除菌療法が行えます。
大腸ポリープの多くが時間経過とともに癌化する可能性が伺われる腺腫です。大腸ポリープについては、当センターで治療(内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術)を行います。ポリープ1ケ切除するのに10分程度時間がかかりますが、大腸粘膜を切除するのに痛みは伴いません。大きいポリープについては術後入院が必要となることがありますが、病室が空いていれば即日入院対応できる体制をとっています。


■ 施設内容

内視鏡検査を受けるためには前処置が必要となります。上部消化管内視鏡検査では咽頭麻酔の必要があります。口腔内にゼリー状の麻酔薬を貯めて咽頭部に表面麻酔をかけるのですが、仰臥位(仰向けに寝た態勢)になればより麻酔効果が期待できます。そのため、咽頭麻酔用にベッドを用意しています。下部消化管内視鏡では腸管洗浄剤を摂取し排便してもらい、腸管を綺麗にする必要があります。当センターでは腸管洗浄剤を摂取する場としてサロンを用意し、快適に内視鏡検査前処置を受けていただけるように準備しています。トイレは個室タイプを8室と車椅子のまま利用できるユニバーサルタイプトイレも2室用意しています。
内視鏡検査では鎮静剤・鎮痛剤を使用するので、検査後に休んでいただかねばなりません。そのため、内視鏡室に隣接して広いリカバリールーム(回復室)を設けています。快適な内視鏡検査を提供する準備を整えています。安心して、受診ください。


■ 内視鏡機器について

当センターではオリンパス社エリートシステム(EVIS LUCERA ELITE)と拡大内視鏡を導入し、特殊光(NBI:narrow band imaging)下で拡大視察を行える環境を整えています。今までは見落としがちであった小さな病変や分かりにくい病変を指摘することが可能となり、早期発見・早期治療につながります。